お庭にカーポートを設置しようと検討しているあなたは、どれだけ知識を持っているのでしょうか。
このページでは、どのような工法でどれくらいの金額が必要なのか、さらには悪徳業者はどのような施工をするのか解説します。
もし、何も知らずに安さだけを売りにした粗悪なエクステリア業者に依頼してしまうと、強度がなく脆いもの、さらに言うと仕上がりの悪いカーポート設置工事を提供されてしまいます。通常よりも安い分、作業工程を減らしているからです。
逆に、ハウスメーカーや工務店、ホームセンターなどの「自社で施工せずにマージンを搾取して下請けに流す会社」の場合、適正価格よりも2~3割程度の割増し料金を取られてしまいます。
このようなリスクを防ぐためにも、あなた自身が知識を身につけて、優良業者を見つけ出すことが必要不可欠です。
そこで、このページでは、お庭にカーポートを設置する工事に関する費用や正しい施工方法を解説していきます。
お庭にカーポートを設置する意味を考える
あなたのお庭にカーポートを設置することでどんなメリットが得られるでしょうか。
例えば、雨の日に濡れずに車への乗り降りが可能です。荷物の出し入れの際にも傘が邪魔なんわずらわしさはありません。
また鳥の糞や雹、霰など上空からの落下物から車を守ってくれます。鳥の糞に関しては酸性なので長い間車につきっぱなしになるとサビや腐食の原因となることも。屋根があるだけでこれらの危険性は軽減されますね。
雨や糞などから車を守ってくれるため車が汚れにくく、ワックスや洗車などの頻度も少なくできます。
夏場に車を外に置いていると車に乗るときは熱気でむせ返りそうになりませんか?また直射日光で車内に置いたいたものが変形したり壊れたりしてしまった経験はないですか?カーポートの屋根には紫外線カット効果があり、熱線遮断効果の高いものは車内温度の上りが全く違います。
反対に冬は寒さから車を守ってくれます。カーポートがあることで車に霜がつかなくなり、急いでいるのに霜でガラスが真っ白で車を動かせない…なんてお悩みも解決です。
このように車にやさしく、あなたの手間や煩わしさを軽減してくれることが、カーポート設置のメリットではないでしょうか。
カーポート施工を依頼する前に
先述したようにカーポートには様々なメリットが挙げられますが、何も考えずにカーポートを設置してしまっては後悔の種になることもあります。
①柱の位置を考える
カーポート設置にはどうしても屋根を支える柱が必要です。そのため駐車場のスペースが十分にないと、人が通るスペースがなくなってしまったり、車を買い替えたら大きくてカーポートに入らない、なんてことも。
また車を止める位置と柱の位置を考えないと扉を開けたら「ガンッ」という接触音。車に傷がついてしまう。なんてことも考えられますね。
駐車場のスペースが十分にある場合は問題ないのですが、ちょっと狭いかな、というときには柱を横ではなく奥に設置するタイプのものを選んでいただくとよいでしょう。
②圧迫感がある
開放感のある大空から一転して屋根ができてしまうので、やはり圧迫感はあるでしょう。お家の窓が近かったり、玄関ポーチの階段が近くにある場合には余計にそう感じられるのではないでしょうか。
プランを立てる際に奥行き、間口などの必要最低限の条件だけでなく、高さに関してもご注目ください。低い屋根より高い屋根のほうが圧迫感は少ないです。とはいえ、高く設定しすぎても雨が振り込みやすかったりと、難しいところではあります。
施工業者とよく相談し、後悔のないカーポート設置を行ってください。
カーポート施工手順
①基礎
実際に柱が立つ位置や高さなどを確認し、決定します。あなたも立ち会いましょう。職人さんは図面通りに作業を行ってくれますが、最終的な現地の微調整が必要になる場合もあります。実際に立ち会って、納得したうえで施工してもらいましょう。
位置を決めたら柱を埋めるための基礎穴を掘っていきます。強度を保つため柱の埋め込みの深さや穴の広さはそれぞれ商品によって決められています。
②柱の設置
基礎穴が完成したらそこに柱を立てていきます。左右の柱を同時に固めてしまうと骨組み取り付け後にねじれが発生したとき対応できないので片側のみ行います。
穴の底にプレートを置く場合もあります。このプレートは必須ではないのですがあることで柱が土に埋もれることなく、水平に保たれやすいです。
柱周りにモルタル(セメントと砂と水を混ぜ合わせたもの)を流し込み柱が垂直に立っているかを水平器で確認しながら調整します。
③骨組み
モルタルがしっかり固まったら穴だけ掘っていた反対側の基礎穴に柱を立てます。まだモルタルでの固定はしません。
柱と柱を梁で繋ぎ、仮止めします。棟木、後枠、母屋など骨組みの部品を順番に取り付け固定します。
骨組みが完成したら、モルタルで固めていないほうの柱位置を調整します。わずかな調整ですがこの先のカーポートの寿命に大きく影響するので入念に行います。
④屋根パネル
骨組みが完成したら屋根パネルを張ります。屋根パネルが飛ばされないようアーチカバー、側枠カバーを取り付け、パネルとカバーの間から雨水が漏れないようシーリング材でしっかり防水処理を施します。
⑤仕上げ
仮止めしていた柱と梁のビスをしっかりと締めます。柱が垂直かを水平器で確認し、反対側の柱と水平であるかも確認します。
柱の傾きのチェックが終わったら固めていなかったほうの柱の基礎穴にモルタルを流し固め、最後に雨どいを設置して施工終了です。
まとめ
カーポートを設置するメリットと注意点はお判りいただけたでしょうか?
またカーポート設置を業者に依頼する際には細かい内容まで記載された見積書をもらうようにしましょう。
悪徳業者の場合、手抜き工事をされて指摘したとしても「お見積書に記載していない」「追加工事になるので料金が発生します」などと言われてしまいます。最悪の場合、壊したり直したりしなくてはならなくなり、結果として高い買い物となってしまいます。
他にも、ハウスメーカーやホームセンター、工務店などに依頼する際も注意が必要です。これらの会社は、マージンを取って利益を出しているため工事金額が3割程度高額になります。
そのため、自社施工の外構専門会社を見つけて依頼するのがベストです。